7.152022
ステンレスは耐蝕性・耐久性の優等生

ステンレスとは…
ステンレスは鉄をベースとし、クロムあるいはクロムとニッケルを基本成分として含有する合金鋼です。その種類として13%クロム(SUS410)、18%クロム(SUS430)、18%クロム—8%ニッケル(SUS304)、18%クロム—8%ニッケル—2.5%モリブデン(SUS316)が代表的です。
また、軟鋼などの鉄は空気中で表面が酸化して錆びやすくなりますが、クロムを11%以上加えると耐蝕性が向上し錆びにくくなります。またニッケルやモリブデンを加えていくと耐蝕性がさらに向上していきます。
ステンレスの耐蝕性
ステンレスが耐蝕性に優れ、錆びにくい理由…
その理由は、含有するクロムが酸素と結合してステンレスの表面に不働態皮膜(酸化皮膜)を形成し、この皮膜が酸化作用を防ぐとともに表面保護のはたらきをするからです。
不働態皮膜(酸化皮膜)は、100万分の3mm程度の薄い膜で肉眼ではみえませんが、非常に緻密で硬く簡単に破損したり侵食されることはありません。また、仮に何かの原因によって破壊されることがあっても、その原因を除去しその部分のステンレス表面が直接空気中の酸素と触れるようにすれば、ステンレスに含まれるクロムが酸素と結合して、もとどおりの皮膜を再生します。
平均侵食率
ステンレス鋼の平均侵食率は、いろいろな環境を設定してだいたい0.01mm/年程度です。つまり、1mmのステンレス板が侵食して貫通するまでに約100年かかる計算になり、ほぼ半永久的にご使用頂けます。
異種金属に対する耐蝕性
ステンレスの表面に軟鋼、亜鉛、アルミニウムなどの異種金属が長時間接触または連結した状態で放置され水分(湿気・結露等)を含むと、電池作用によりこれらの異種金属が腐食を起こし、それにより周辺のステンレスが「もらい錆び」をしてしまいます。このため、異種金属との接触はできるだけ避ける必要があります。
排煙・排ガス中の有害成分に対する耐蝕性
ステンレスは化学工場やごみ焼却場の排煙中に含まれる煤煙・塩化物などの有害成分または自動車やビル冷暖房用のガソリンや重油の燃焼から発生する亜硫酸ガスなどにさらされた状態で放置されると赤色や赤さびが発生する事があります。
これらの影響を受けやすい地域では、ステンレスのメンテナンスを定期的に励行する必要があります。
ステンレスの磁性について…
ステンレス鋼は通常磁性はありませんがきびしい曲げや絞りなどの冷間加工を加えると、加工部分の金属組織がマルテンサイトと呼ばれる金属組織に変形し、磁性をもつようになります。したがって、磁石には吸いつけられますが、鋼材自体が鉄等を吸いつける力(磁力)はありません。

